東日本大震災に関するメッセージ

 被災者および会員のみなさま
 東日本大震災により被災されました皆さまに衷心よりお見舞い申し上げます。
 このたびの地震と津波による被害は、その規模、被災地の広さにおいて、私たちの想像をはるかに超えたものでした。またそれに続く福島原子力発電所の受けた損傷も深刻なもので、いまなお放射能汚染による健康への影響も看過できない状況が続いております。ご家族の安否が不明な方、家や職場を失った方々の胸中は察するに余りあります。社会的な支援とともに保健医療の整備、心理的なケアによる支援が重要な課題となります。
 保健医療および健康行動科学の支援活動は、地域コミュニティをベースとしながら、中・長期的な視野で持続可能なwell-being(安心)とhuman security(安全)を実現していくことがもとめられます。
 被災者、心理的・社会的な支援者のために必要な情報を提供すべく、微力ではありますができる限りのことをサポートしていきたいと考えます。そのためにまず、本学会では、救援活動のための情報提供、専門的な知識や臨床実践に関するノウ・ハウの提供、被災地の復興支援など、被災者とその支援にあたる方々に対するケア・サポートをしていきたいと考えます。
 学会員のみなさまにおかれましては、今後ともご支援・ご理解賜わりますよう、よろしくお願い致します。また皆様からのご要望、ご提案などございましたら、お知らせください。
 被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

           2011年4月 日本保健医療行動科学会 会長 谷口文章