谷口文章先生を偲ぶ


 本学会前会長の谷口文章先生(甲南大学文学部教授)が、2013年11月9日に急逝されました。67歳でした。
 先生は、応用哲学、環境倫理学、生命倫理学がご専門で、日本国内はもとより、中国、カナダ、タイ、マレーシアなど世界各地に研究・教育・活動のネットワークを築かれ、まさにグローカルに活躍されていました。本学会においては、学術大会の会長を2回(1997年、2009年いずれも神戸)、国際会議の大会長を3回(2001年神戸、2006年バンコク、2010年クアラルンプール)務められ、また本学会の資格研修や支部活動等、長きにわたりその発展に尽力されました。このたび谷口文章先生の生前のご功績が広く認められ、従五位・瑞宝小綬章が授与されました。
 谷口先生の人間性豊かなお人柄は誰からも慕われていました。谷口ゼミは、ゼミ学生や卒業生はもちろん様々な人が集い、いつも活気に満ちていました。先生の穏やかな表情、素敵な笑顔、独特の雄弁な語り、そのお姿は今も思い出され、次回の学術大会にでも来てくださるような気がします。まだまだお若く、これからさらに本学会の発展にご尽力いただきたい思いでありました。先生への深い感謝と敬意をもって、安らかな旅立ちを心よりお祈り申し上げます。

日本保健医療行動科学会 理事一同

<日本保健医療行動科学会雑誌第28巻第2号(2014年2月)より転載>